経理のがっこう

ブログ「経理のがっこう」は、管理人のこれまでの実務経験から学び、感じた、会計をはじめとしたビジネススキルやビジネスマインドを中心に、1テーマ1話の形式で発信していきます。

「財務会計」と「管理会計」の区別は明確に

経理の仕事は、主に2つの種類に区別することができます。
ひとつは、仕訳をし、B/SやP/Lを作成し、
決算を取りまとめるといった一連の流れに付随する「財務会計」という仕事。
もうひとつは「財務会計」などで取りまとめられた様々な数字を活用し、
分析して、経営改善に役立てる「管理会計」という仕事です。
 
中小企業や経理の弱い会社では、「財務会計」に多くの時間を割かれてしまい、
管理会計」はほとんど手付かずの状態というところも多いかもしれません。
 
前述のとおり、「財務会計」は決算を取りまとめる一連の流れに付随する仕事です。
決算はどの会社であっても必ず取りまとめる必要がありますので、
財務会計」をやらなくてもいいという選択肢は必然的にありません。
これに対して「管理会計」は法律で義務づけられた会計制度ではありません。
(経営に役立たせることはできるけれど)やりたければやればいいし、
やりたくなかったらやらなくてもいいですよ、というスタンスなのです。
 
したがって、人的、時間的に余裕がない中小企業などでは、
管理会計」は後回し、結果的に手が回らなかった、ということがよく起こります。
あるいは、そもそも「管理会計」に対する意識がほとんどなく、
決算を取りまとめただけで満足して終わってしまう経理もあります。
財務会計」が大事な仕事であることは違いありませんが、
会社経営に貢献できる経理パーソンを目指すのであれば、
より一層「管理会計」に取り組む必要があるでしょう。
 
では、どうやって「管理会計」の時間をつくればいいのでしょうか。
それは「財務会計」をいかに効率化できるかがポイントになります。
しかし、それ以前にまず第一に重要なことは、
財務会計」と「管理会計」を区別して、しっかりと意識すること。
漠然と経理の仕事として捉えるのではなく、
この2種類の仕事を意識することだけでも、
どの業務に時間を割くべきか、どの業務は効率化すべきか、
といったことが明確に見えてきます。